アラフォー往復書簡 vol.05 今どきの若いもん語りはおっさんおばさんの通過儀礼 byイシワタマリ

歌子はんへ

大変ご無沙汰しております。
夏季限定・納涼オーシャンブルー髪はとうに元の赤髪に戻って季節は秋、その間シワも年齢も増えました!
そしてその間たて続けにコラムを書いていただきまして・・・往復書簡という趣旨はどこへやら・・・大変恐縮。
先日久々にお会いした際に、最近ウタコの家から発掘されたらしい「いろいろやってみる部の交換ノート」という歴史的価値の高いノートを持ってきていただきましたね。ペラペラめくると老若男女の手書き文字の数々。手書きっていいですね。失いかけていた初心を思い出しました。
無駄こそ山山。
無駄こそ人生。
前回のお手紙にジェネレーションギャップの話があったけど、最近私の周りでもこの話題が多くてね。まあたぶん、古代ギリシャ人とかもきっと「今どきの若いもんは・・・」って言ってただろうから、生まれ育つ時代背景によって発想が志向が違うのは当然のことだけど。(ネアンデルタール人とかも言ってたのかどうかは気になる。初めて二足歩行始めたジェネレーションの親世代とか、四つ足で立ち尽くしながら「今どきの若いもんやっべー!!!!」って言ってたかな?)
そんな話はさておき、若い人たちの無駄もなければ衝突もないコミュニケーション。私もとても興味深く観察しております。ほんとうに無駄がなくて、違和感にモヤモヤするみたいな作業もあんまりない人が多いように思える。30代40代のモヤモヤした人たちって彼らの目にどう映ってるんだろうな。私つい聞いちゃったことがあるのよね、「あの・・・恋愛とかってするんですか・・・?(だって恋愛って無駄かどうかで言ったらめっちゃ無駄じゃーん、でも人生の本質じゃーん)」と。ババアだなって思ったよ。ああセクハラってこういうことか、とも思ったよ。セクハラってたぶん、新しい価値観という驚異に舐められたくないということなんじゃないかと思った。それで私が若い頃にセクハラかましてきたおっさんたちを少しだけ許せる気持ちになりました(まあ、許さないけどね)。

ごめん、もう脱線しすぎて本題がよくわからないけど、今どきの若いもん2019に話を戻そう。

まあ私が日常的に接する若者の人数はたかが知れてるけど、すごく感じのいい子が多いよね。それでいてスイッチ切れたらスッといなくなる感じ。もう全員AIなんじゃないかって思う。あと、最近友人から言われてハッとしたのは、整形にも慣れてきてるから表情筋のない顔にもみんな見慣れてきつつあると。人間とAIの境界線はすでに(こういうレベルから)無くなってきているのではないかと思うとなかなかすごい。いっぽうで「これから先AIが来るからこれまでの職業がなくなっちゃうんだよね」「個性だよね」「多様性だよね」みたいな情報は情報として彼らの中にインストールされているから尚更すごい。みなさん!これ、めっちゃモヤモヤしそうな議題ですけどこれでもモヤモヤしないんですかね?!

そうかと思えば、たとえばチャイ
とかスーパーオーガニズムみたいな若い人たちの音楽を聴くと、「ああ、もう新しい人たちに任せとけばいいのかも」とも思う。私たちがさんざんブツブツモヤモヤ無駄や脱線を積み重ねてきたからこそ次の世代が到達したシンプルなポジティブさもあるのかもしれなくて、そこには希望を持っていいのかも。

まあ時代はつねに移り変わり、人は誰しも時代遅れになっていく覚悟が要りますな。

とにもかくにも、人生の最後には無駄ネタの数々を振り返ってクックックと笑いこみ上げながら死んでいくのもまたオツなものです。味わい深い瞬間を生きていきましょうや。。。

※追伸:トップ画像はじいじ(私の父)が孫たち(私の娘・息子)に買ってきたおみやげ。気にいるかな〜どうかな〜&そうやってすぐ物を買うの辞めてもらえないかな〜とか思ったけど、「モコモコで動物みたい〜!嬉しい〜!」と喜んで四つ足で駆けていったわ。いつの時代も親世代と子世代は反発しあうものだけど、孫世代までいくと「ある意味?逆に?」みたいなコミュニケーションが生まれるよね〜とか思う今日この頃です。

イシワタマリ

山山アートセンター代表、美術家。1983年横浜市生まれ、福知山市在住。慶應義塾大学で「スピリチュアリティにまつわる社会学」を学んだのち、2007年から2009年にかけて、スペイン北部バスクやベルリンで絵画やパフォーマンスなどの創作活動を行う。2015年以降、京都府北部~広く山陰地域=「このあたり」を舞台に、さまざまな人が力を持ち寄ってとにかく生きようとするプロジェクト「山山アートセンター」構想を展開。2018年より高齢・障害・児童の複合福祉施設Ma・ RooTs(みねやま福祉会/宮津市)広報兼アートコーディネーター。
一覧に戻る
  • E-mail
    ご予約・お問い合わせなどなどお気軽に。
  • Facebook
    イベント告知、詳細はこちら。
  • Instagram
    日々の活動報告。
  • note
    2019年2月19日〜3月31日/京都芸術センターでの展覧会『逡巡のための風景』に向けて、山山アートセンターのあれこれ覚え書きbyイシワタマリ。
  • ページトップ